メンタルを鍛えることの重要性
皆さんは理想的なメンタルのコンディションを維持できているでしょうか?
いかに様々な夢や理想を持っていても、それを実行するメンタル面が整えられていないと成果は望めないのは当然のことです。
「今日は調子が悪い」「今日はとても頭が冴えている」というような、身体や脳みその働きを偶発的なものと捉えていないでしょうか。
それはとても勿体ないことかもしれません。やりたいことをとにかく行動して実践する前に、常に最高の状態で迎え撃つ準備をしておくべきです。
今回は毎日の生活でも重要であるメンタルの整え方について、以下の本を要約してお伝えしていきます。
ペンタゴン式 ハードワークでも折れない心のつくり方 | カイゾン・コーテ, 中津川茜 |本 | 通販 | Amazon
ペンタゴンで実践されているメンタルの鍛え方を紹介する
CIAやFBIと並び、数々のハリウッド映画の舞台としても知られています。
アメリカ国防総省、通称「ペンタゴン」。
傘下に軍を携え、アメリカ国防の要として君臨する、世界最大の組織でもあります。
時には命がけの任務を遂行し、国の命運すら担うことすらあります。
軍隊においても最高のエリートとして位置づけられる集団はどのように、最高のコンディションを構築しているでしょうか。
ペンタゴン式「折れない心」のつくる5つのステップ
ペンタゴンにおいて「折れない心」とは、以下の5つのステップより構築されるとされています。
- 折れない心のメカニズムを知る
- 逆境や困難に強くなる心のキャパシティを増やす
- 逆境や困難を受け入れ、いかなる場面にも準備可能な自分をつくる
- 目の前の逆境や困難に対処するためのスキルを磨く
- 起こってしまった辛い出来事から回復するための力を培う
わかるような、わからないような、といった感じでしょうか。
まずそれぞれの話の前に前提を確認していきましょう。
ペンタゴンが定義する「折れない心」とは
自分の弱点や弱みを素直に直視することでそれを受容すること、そしていかなる変化にも対応可能な柔軟性を持ち、たとえ困難に陥り失敗するようなことがあっても、そこからしなやかに回復できるタフさ
つまり、自分をしっかりと受容して、素直さと柔軟性を保つことが大切なのですね。
単純に筋トレして強靭な身体を手に入れること以上にこのメンタリティを重視しています。
そのため、心と身体は相関しているとしっかりと認識されています。定期的な運動、姿勢を正す、食生活を整えるなど、一般人が心がけるような習慣が徹底されています。
「心が折れる」反応は、萎縮・怒り・諦め・無視のように現れる
恐怖等を感じたときにどの要因で現れるかを客観視してみる
それぞれの状況を主観的にしか考えられないために、恐怖や諦めが生まれると定義されています。
そのため、そうならない習慣をつけるステップがあります。
成果への障害となるのは、やはり言い訳です。
ペンタゴンでは、言い訳をあぶり出してまた、正しい状態へと導く方法があります。
ペンタゴン式言い訳のあぶり出し2ステップ
- 「やるべきではない」「やっても無駄だ」「どうせ無理だ」と思うシチュエーション、事柄を列挙
- なぜ心がおれる思考に陥るのか分析していく
常に客観視していくこと、そして、冷静に自分の状況や事柄を判断することが強靭な精神を育てていくのです。
「ストレストリガー」を特定する
次に、ストレスが何から生じているかをカテゴリわけして行きます。
以下の6つでほとんどのストレスの原因は分類できます。
- 家族が健康問題を抱えているケース
- 自分自身に健康問題があるケース
- 引越し、結婚、離婚など、新シ環境に馴染まなければならないケース
- 恋愛や結婚で、諸問題を抱えているケース
- タバコ、食べすぎ、飲みすぎなど、依存的悪習慣を抱えているケース
- 金銭的問題を抱えているケース
日頃からメンタルを鍛えるためのトレーニング
ペンタゴンではメンタルを鍛えるトレーニングとして、これまでに上げてきた思考法の他に実際に行っていることがあります。
それが、「タクティカル・ブリージング」と「マインドフルネス瞑想」です。
- 「タクティカル・ブリージング」
- 姿勢をしっかりと正してリラックス
- 4秒間かけて鼻からゆっくりと吸う
- 4秒間息を止める
- 4秒間かけて口からゆっくり息を吐く
- 4、5回繰り返す
- 「マインドフルネス瞑想」
- 基本呼吸を行い、姿勢を正しリラックスする
- 肩のちからを抜き、ゆっくりと目を閉じ、今この瞬間に起こっている周囲の状況にフォーカスする。雨音、風の音、自分の呼吸のリズム
- その間もゆっくりと呼吸を続ける
はじめは3分程度、ペンタゴンでは平均12分行っているそうです。
ペンタゴンには様々な儀式がある
命がけの任務もあるペンタゴンでは、常に感謝の気持ちをもつことを徹底されています。
そして、隊員もまた、それを実行することで日々全力で困難に立ち向かっていきます。
- 毎朝、必ず星条旗の掲揚、ベッドメイク
当たり前の1日などない、毎日が始まり、終わることへの感謝や遠くで危険任務にあたる同士たちへの敬意を思い出す
PDCAではなくOODA!? 意思決定の助け「OODAループ」
- Observe(問題を取り囲む状況を観察)
- Orientate(観察をもとに取るべき行動の方向づけ)
- Decide(シミュレーション後に決定)
- Act(行動)
PDCAは有名ですよね。Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)のサイクルを回すことで、精度を高めていくことができるというものですね。
ペンタゴンではOODAループが推奨されています。任務において、経験したことがあるということはまれです。
常に、目の前の情報を集めて、より正確に状況を把握して、最善の行動を取らなければならない彼らにとって、観察してシミュレートすることの再現性がとても重要なのです。
しかし、実際に私達の仕事においても、日々改善することは重要ですが、トラブルが起きたりすれば、初めての状況への対応を強いられます。
今まで経験したことのないような場面に力を発揮できるかが、私達にとっても大切ではないでしょうか?
そのような場面にこそ、その人の真価が問われるものです。
日本人はルーティン的な仕組みがあると強いが、その場で判断して行動していく力は弱いと言われています。
来たるべきチャンスを逃さないためにも、日頃から新しい習慣を取り入れてみてはどうでしょうか?
終わりに、、
いかがだったでしょうか?
おおよそ人の日常ではない任務でこなしている彼らも、このように私達でもできることを真に徹底することで常人離れの心を整備しています。
もちろん、彼らと同じ境地に至る必要はありませんが、プレゼン前に緊張したり、周りの反発を恐れて発言できないことは心に起因します。
それが、本当に大切な場面に現れてしまったら、後悔してもしきれないでしょう。
毎日の調子の浮き沈みを冷静に分析して、常にベストなコンディションで、ベストな判断を下せる準備をしておきましょう。